今日、このブログで利用しているXREAから、
【XREA/コアサーバ―】メール送信認証
というメールが届きました。
そうかー、世の中にそういう仕組みがあったことさえ忘れていましたが、
「POP before SMTP」も、とうとうなくなっちゃうんですね。
「POP before SMTP」というのは、
メールを送るときの本人確認のためのシンプルな仕組みで、
メール送信する前に受信作業をしないと、
メールを送れませんよ？ということです。
今はGmailなどのウェブメールが全盛になってきて、
PCでメーラーを使わない人も多いと思いますが、
今から10数年前は、メールと言ったらOutlook Express！というぐらい、
WindowsPCに最初から入っているメーラー（メールソフト）が使われていて、
それをつかってメールを送受信するためには、
そのための設定をしなければなりません。
意味がよくわからないまま、
プロバイダのマニュアルなどを見ながら、
送信サーバー（SMTPサーバー）、受信サーバー（POPサーバー）を入れて、
受信サーバー（POPサーバー）の項目では、
受信のためのユーザー名とパスワードを入力したと思います。
それ以前のメールサーバーは受信サーバー側にしか認証の仕組みなく、
送信サーバーは受け取ったメールをただ送るというだけのシンプルなつくりでした。
（受信と送信ではサーバーで使われるソフトが異なります）
ですがその場合、、ネット上にある多くの送信サーバーが、
かしこくてズルい悪意の第三者に簡単に使われてしまうので、（当時はそれが可能だった）
受信サーバーのソフトと送信サーバーのソフトを連携させて、
受信サーバー側で認証（ユーザー名とパスワード）が通らないと、
送信サーバーを使わせない、という仕組みを後付けで付け足したのが、
「POP before SMTP」という仕組み（動作）です。
だから、ールを作成して、
それを知らずにメいきなり送ろうと思っても、
その前に受信作業を一度行って認証を通していないと、
メールがエラーで送れない・・・
2000年の前半はそんなトラブルが花盛りでした。（遠い目・・・）
インターネットとは、最初、軍事目的の実験的なシステムだったものが、
やがてその有益性が認知されて民間利用に移行したものですが、
それでも初期の頃は、国の機関や学術目的など、
それなりにアカデミックでジェントルマンな人達が集うコミュニティでもあったので、
マナーも節度も紳士協定的に保たれ、
初期のコミュニティにありがちな、メンバー同士の熱さや適度なユーモアがありました。
ですが、PRやお金儲けにも有効であることがわかると、
メールを世界中に送り届ける性善説ベースの仕組みが、
あっという間に悪意の第三者の踏み台となってしまい、
すぐにメールは迷惑メールであふれ返るようになりました。
そこで、送信サーバーが受信サーバーと連動して、
直前のメール受信のときに、受信サーバー側で、
認証が通ったメールしか受け取らなくなったのが、
（一般的にはその送信サーバーの持ち主であるプロバイダーの契約者）
「POP before SMTP」の始まりですが、
もともと後付けで簡易的な仕組みだったので、
やがて送信元のネットワークまで確認する「「Outbound Port 25 Blocking（OP25B）」や、
SMTP認証の組み合わせが実装されるようになり、
この頃もまた、プロバイダが仕組みを導入したそのときから、
突然メールが送れなくなるなどのトラブルが頻発しました。
すっかり忘れていた「POP before SMTP」ですが、
検索してみると、現在は各社で廃止傾向にあるんですね。
今は、そういうことを勉強しなくてもいい仕事になったので、
今さらのように、世の中は動いているんだなぁ・・・と気づかされます。
「POP before SMTP」が廃止になると、
今までメーラーでSMTP認証などの設定をしないままメールが出てきていた人は、
あるタイミングから、突然メールができなくなってしまうと思うので、
また困った人が一杯出てくるかもしれませんね。
ちょっとうまくいかないことがあると、たいていの人達はそれをあきらめて、
メールを使わなくなったりするので、
こんなことでも、SMSやLINEがまた増えていっちゃうのかな？なんて、
ふと寂しくなったりしますけどね。
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